返ってきたテスト、点数を見て「よかったね」「もう少し頑張ろうね」で終わっていませんか。「直しなさい」と言っても、子どもは赤鉛筆で答えを写すだけ——。
実はそれ、お子さんのせいではありません。小学生のほとんどは、正しいテスト直しのやり方を教わっていないのです。
担任として15年、何千枚ものテストを返却してきました。その経験から断言できるのは、テストは「受けた後」が一番伸びるタイミングだということ。しかし学校では十分に時間を取ることができません。この記事では、小学校のカラーテストに合った直し方を、家庭でできる3ステップで解説します。
テスト直しは「答え合わせ」ではなく「間違いの分類」
テスト直しと聞くと「正しい答えを書き写すこと」だと思われがちですが、それでは何の力もつきません。テスト直しの本当の目的は、間違いを分類して「次に何をすればいいか」を見つけることです。
同じ80点でも、「うっかりミスの20点減」と「わり算が分かっていない20点減」では、やるべきことがまったく違います。点数は結果、間違いは情報。テストの価値は間違いのほうにあります。
テスト直しが力にならない3つの原因

原因① ケアレスミスと理解不足を区別していない
「惜しかったね」で全部まとめてしまうと、本当に手を打つべき「分かっていない単元、問題」が見えなくなります。ミスと理解不足は、原因も対策も別物です。
原因② テスト直しではなく写し作業
基本的にテスト返却は間違いが多かった問題について解説をするけれど、子どもたちは聞いているだけで、実際に間違えた子が自分の間違いと照らし合わせながら考えていることは稀です。正しい答えを赤で写しただけの直し。直した形は残るけれど、頭は一度も働いていない。これでは同じ問題が出たら、また間違えます。
原因③ 直すタイミングが遅い
テストから1週間もたつと、子どもは自分がなぜそう答えたのかを忘れています。記憶が残っているうちに直すこと。理想は返却された日、遅くとも2〜3日以内です。テスト直しは「鮮度」が命です。
家庭でできるテスト直し3ステップ
STEP1 何も見ずに、もう一度解く

間違えた問題を、答えを隠してもう一度解かせます。ここで解けたら、原因はミスか時間不足。解けなければ理解不足です。この「もう一度解く」だけで、間違いの正体の半分は分かります。ノートでも紙の裏でもかまいません。
STEP2 間違いを3種類に分類する
解き直した結果を、子どもと一緒に3つに分けます。「ミス(分かっていたのに間違えた)」「勘違い(問題文の読み違い・思い込み)」「わからない(解き方自体が身についていない)」。
教室では、この分類を自分でできるようになった子から、テストの点が安定していきました。分類するだけで、子ども自身が「自分は何につまずいているか」を言葉にできるようになります。
STEP3 「わからない」だけ、類題を2問解く

対策が必要なのは「わからない」に分類された問題だけです。教科書の同じ単元のページか、ドリルの同じ単元から類題を2問。それで解ければ卒業です。「ミス」への対策は問題を解くことではなく、見直しの習慣づけ。全部をやり直させないのが、続けるコツです。直すのは全部じゃない。「わからない」だけでいいのです。
今日からできる具体アクション
次にテストが返ってきたら、点数の話をする前に「どれが惜しかった?」と聞いてみてください。子どもが自分から間違いの話を始めたら大成功。点数は最後に見るくらいでちょうどいいです。テストのたびにこの3ステップを繰り返せば、「テスト=怒られるもの」が「テスト=次に活かすもの」に変わっていきます。「何点だった?」を「どれが惜しかった?」に変える。今日からできる一番の作戦です。
まとめ:テストは受けた後が本番

テスト直しは、もう一度解く→3つに分類→「わからない」だけ類題2問、の3ステップ。時間にして15〜20分です。点数に一喜一憂する代わりに、間違いを情報として使えるようになると、テストは子どもを伸ばす最高の教材になります。
家庭学習の習慣づくり全体については、家庭学習を習慣化する5つのステップもあわせてどうぞ。


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