「夏休みのうちに1学期の復習をさせなきゃ」と復習ドリルを買ったものの、8月になっても手つかず。やらせようとすれば親子ゲンカ——。そんな経験はありませんか。実は、復習がうまくいかない一番の理由は「全部やろうとすること」にあります。
担任として15年、2学期につまずく子とつまずかない子の違いを見てきました。結論から言うと、夏休みの復習は「2学期につながる単元」だけに絞れば、1日15分で足ります。この記事では、その「ここだけ」の単元を学年別に紹介します。
復習は「量」ではなく「つながり」で選ぶ
算数は積み上げの教科です。1学期の単元のうち、2学期の学習の土台になるものは実はごく一部。逆に言えば、そこさえ固めておけば2学期のスタートでつまずくことはほとんどありません。全部を薄くなぞるより、つながる単元だけを確実にする。復習ドリルは「全部やる」ものではなく「選んでやる」ものです。
復習が進まない3つの原因

原因① 全部やろうとして続かない
分厚い復習ドリルを1ページ目から順にやろうとすると、得意な単元に時間を取られ、肝心の苦手単元にたどり着く前に夏が終わります。
原因② どこが苦手なのか、親には見分けられない
「うちの子は算数が苦手」というざっくりした把握では、復習の狙いが定まりません。苦手なのは算数全体ではなく、たいてい特定の単元です。
原因③ 1学期のテストを見返していない
苦手の在りかは、1学期のテストに全部書いてあります。それなのに、テストは返却されたら机の奥に眠ったまま。新しいドリルを買う前に、まず見るべきものがあるのです。お子さんの「苦手の地図」は、もう家の中にあります。
学年別「ここだけ」単元(算数)

2学期の学習とのつながりを基準に、学年別に「ここだけは」という単元を挙げます。
1年生:くり上がりのたし算(10までの合成・分解)
2学期には「くり上がり・くり下がり」の本番が来ます。「あといくつで10?」が瞬時に言えるかどうかが分かれ目。おはじきやお風呂での口頭クイズで十分です。
2年生:くり下がりのひき算・長さ
2学期の「筆算」は、くり下がりが自動化されていないと必ず苦しくなります。13-8のような計算がすらすら言えるかを確認してください。
3年生:わり算
2学期の「あまりのあるわり算」は、わり算とかけ算(九九)の土台がすべて。九九を唱える復習や簡単な割り算を瞬発的に答えられるように、会話の合間などに問題を出してみてください。
4年生:わり算の筆算
2学期の「2桁でわるわり算」は、1学期の筆算の手順が身についていないと手が止まります。1日2問でいいので手順を維持しましょう。
5年生:小数のかけ算・わり算

2学期の「分数」「単位量あたり」につながる、5年生最大の関門です。小数点の位置のルールがあいまいなら、ここだけは夏休みに固め直す価値があります。
6年生:分数のかけ算・わり算
2学期の「比」「拡大図と縮図」、さらに中学数学の土台です。約分を含む計算がスムーズかどうかを確認してください。
国語はどの学年も「音読+1学期の漢字」だけでOKです。新しい教材は必要ありません。
今日からできる具体アクション

1学期のテストを全部引っ張り出して、70点以下だった単元に付箋を貼ってください。夏休みの復習は、その付箋の単元だけ。ドリルもその単元のページだけやれば十分です。復習の計画は、テストから立てる。これが教室で見てきた、伸びる子の共通点です。
まとめ:絞るから続く、続くから伸びる
夏休みの復習は、全部やらなくていい。2学期につながる単元だけに絞って1日15分。それで十分に「2学期の貯金」になります。浮いた時間は、思いきり遊びと体験に使ってください。それも立派な学びです。
毎日の家庭学習の進め方は小学生の家庭学習を劇的に変える5つの方法でも詳しく解説しています。


コメント